ここに在ること
何かに追われずに、夜の時間を過ごすことがすきです。
多くが寝静まって、生きる音が時おり聴こえてきて。
そんなとき私もそのひとつとなって、曲を書いたり、文字を綴ったり、ただ、ぽーっと過ごしたり。
夜はあまり良い思考ができないというのはわかっているのですが、私にとってはきっと、こういう時間はとても大切で、必要なのだろうと思います。
よく、落ち込んでいたり泣きたい気分のときに、ねこに出会う。
あとは、ねこのことなんて忘れているとき。
『あの子いないかなー?』
なんて考えている時はいないのに、
ふと、こちらがなんの意識もしていないときや、何かに思い捉われているときに現れて、
挨拶してくれたり
不思議な顔で見てきたり
こっちおいで、って道の先で振り返りながら待っていてくれたり
そんな彼らに出会うたびに、ああ、世界は生きているんだなって思う。
この街に引っ越してきて1年。
都心からは少し離れたし、超便利!っていうわけでもない(むしろ少し不便な)この場所は、
街も人も、生きてるって感じる出来事がたくさんある。
だいすきな赤提灯の居酒屋さんも。
公園で餌の取り方を教えるすずめの親子も。
夕食時に香ってくるお味噌汁の匂いも。
あのねこはもう子供を産んだんだろうか。
きっとまた、私が忘れた頃に会えるかな。
志帆
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